The One and the Many: Contemporary Collaborative Art in a Global Context

Grant Kester
2011

The One and the Many

1990年代末からソーシャリー・エンゲイジド・アート(本書ではコラボレイティブ・アート)のプロジェクトが世界的に増加し、今ではこの現象がアカデミックな研究テーマになっている。グラント・ケスターは、その中心的研究者の一人で、アートのコンセプトが「アーティストがあらかじめ描いたビジョンを実現するもの」から「参加者とのクリエイティブな協働のプロセス」へパラダイムシフトしていることに着目し、その歴史的、社会的意味を論じている。“グローバル・コンテクスト”とあるように、欧米だけでなく、ナヴジョット・アルタフ、ジェイ・コー&チュー・ユアン、アラ・プラスティカ等のアジアや南米のプロジェクトにも言及している。