ルーフ・イズ・オン・ファイア The Roof Is On Fire
カリフォルニア州オークランドの高校生220人が、屋上駐車場に止めたクルマに座って、暴力、セックス、ジェンダー、家族、人種について語り合っていた。10代の若者たちが、台本など無しで率直に話す中、報道関係者を含む1,000人近い観衆が、クルマからクルマへ歩き回り、車体にもたれかかったり、のぞき込んだりしながら、開いた窓を通して彼らの会話を聞いた。このパフォーマンスは記録映像《ルーフ・イズ・オン・ファイア》として、多くの地方テレビ局とCNNで全米にオンエアされた。
オークランドのティーンエイジャーは、以前から、暴動、暴行や警察との衝突にからんで、ネガティブに報道されることが多かった。しかし、このイベントは、アーティスト、スザンヌ・レイシーがTEAM(Teens、 Educators、Artists、Media workers)と名付けたグループとともに計画したもので、若者たちが厄介者ではなく市民として登場する、プラス志向のメディア・スペクタクルとして構想された。レイシーは、5ヵ月間毎週、教師とティーンズ(なかには保護観察中の若者もいた)に会い、彼らにとって重要な問題を議論した。そして、市民運動のリーダーに向けて、オークランドの未来における若者の役割についてのメッセージをつくり上げた。《ルーフ・イズ・オン・ファイア》は、そういったディスカッションで得られた論点はもちろん、人々に誤解を与えるメディア報道に、力強い、コミュニティ主導のアクションで対抗するという、レイシーが長年取り組んできたミッションを反映するものである。
http://www.suzannelacy.com/early-works/#/the-oakland-projects/
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