エコポエトリーに特化したサイトEcopoetikon

昨年アート&ソサイエティ研究センターは、「気候アクションSUMIDA―川辺から、詩と映像によるメッセージ」と題するプロジェクトを主催し、ますます深刻になる気候変動の問題にクリエイティブなアプローチで取り組んだ。そのドキュメントは、特設サイトで紹介しているので、ぜひご覧いただきたいが、このプロジェクトのコアとして、気候変動、地球環境、川や水をテーマとする詩を公募したところ、幅広い地域・年齢層から多様な視点、多様な語り口で書かれた作品が寄せられ、「詩」という表現形式の豊かな可能性をあらためて感じることとなった。

Ecopoetikonホームページ

そんな中で、Ecopoetikonというエコポエトリーに特化したウェブサイトが、2023年9月に開設されたことを知った。英国で最もサスティナブルな大学と評価されているグロスターシャー大学を拠点とするチームによるプロジェクトだという。ここでのエコポエトリーは、絡み合う社会的危機と生態学的危機は同じ根を持っているという認識から、「エコロジーと社会を意識して書かれた詩」と定義され、その重要な役割は「エコロジー問題に対する意識を高め、自然界の美しさを明らかにし、生命の神聖さを称え、人間を超えた世界についての人々の認識を変える」ことだと述べている。

そして、地球に影響を及ぼす問題の多くは、本質的にグローバルなものであることから、グローバル・サウス、グローバル・ノース双方の詩人が平等に自らの表現を発表する場を目指しているという。

世界地図からエコ詩人を検索したり、テーマ(Oceans、Nature-connection、Pollution-waste、Un-natural-weather-disaster、Rivers-wetlands、Trees-forestsなど)からエコポエムを検索して読むことができることに加え、サブスクライブ登録をすれば、学校などで利用できる教育素材をダウンロードすることもできる。

2024.2.29(秋葉美知子)