英国アーツカウンシルが芸術文化施設のリーダーシップに関する調査を公表

調査熱心な英国アーツカウンシル(ACE)が、「Changing cultures~Transforming leadership in the arts, museums and libraries」と題する新しい調査レポートを公表した。芸術文化施設におけるリーダーシップの現状と今後の在り方に関する調査で、ACEが2020年から30年に予定している人材育成戦略の参考にするため、コンサルタントのSue Hoyleとキングス・カレッジ・ロンドンに委託したものだ。
英国でも、文化労働者(cultural workers)は低賃金、過重労働でワークライフバランスを欠き、燃え尽き症候群の危険にさらされているという。このレポートは、組織におけるリーダー育成(トップレベルだけでなく、雇用者やフリーランサーを含むすべてのレベルにおいて)の在り方に注目し、これからのリーダーに必要とされる技術、特性、態度を示すとともに、リーダーシップ研修などの能力開発プログラムにとどまらず、よりフラットで多様な組織文化や、他施設・他分野とのネットワークの重要性を強調している。
約80ページの報告書はPDF版をダウンロードできるが、インパクトのある写真やカラフルな図表を駆使したエディトリアル・デザインは、「さすが」とでも言おうか。

                          2018.10.12(秋葉美知子)