気候危機を考える若者の詩作とパフォーマンス《クライメート・スピークス》参加者募集


地球温暖化が急速に進み、「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)」は2018年の『1.5℃特別報告書』で、1.5℃を超える気温上昇が人々の生活環境や生態系にもたらすさまざまなリスクを示して、危機回避策の緊急性を世界に訴えました。
残された時間は少ない!…差し迫る危機のなか、スウェーデンの高校生活動家グレタ・トゥーンベリさんの呼びかけで始まった「未来のための金曜日(FFF)」運動は世界中に伝播し、未来の社会を担う若者たちが、政府による脱炭素政策や人々の行動変容を求めて声を上げています。日本でも若者による「気候マーチ」のアクションやワークショップ、集会、提案などの活動が広がり、SDGsという言葉の浸透や管首相の2050年カーボンニュートラル宣言など、社会全体の方向転換への模索が始まっています。気候変動否定論者のトランプ大統領が退いた米国はパリ協定に復帰しました。

気候危機に取り組む国際的な環境団体350.org の創設者、ビル・マッキベンが2005年「What the Warming World Needs Now Is Art, Sweet Art(温暖化した世界に必要なのは芸術だ、素晴らしい芸術だ)」と題したエッセイを書き、アル・ゴアが出演した映画『不都合な真実』が(2006年)公開された頃から、アーティストたちは、個人で、あるいはコレクティブとして、この地球規模の大問題を、人間の感情に訴える表現によって取り組み始めました。関連分野とのコラボレーションも進み、米国では多くの大学で、芸術と気候変動に関する授業や学位プログラムが設けられています。

東京でも、若者たちの思いと創造性は、1.5℃の警鐘を受けたグローバルな動きを推進する力になるのではないか?
《クライメート・スピークス》は、詩作とパフォーマンスによって、気候危機をクリエイティブに訴えるアートプログラムです。これは、ニューヨークの非営利団体Climate Museumが2018年に立ち上げた同名のプロジェクトをモデルとしています。10代の若者たちが、気候変動とそれが社会に与える影響を学び、地球の今と未来へのメッセージを自らの言葉で綴り、思いを込めて朗読する! 私たちはその姿にインスパイアされ、東京での開催を企画しました。

Climate Museumは気候危機問題に対する人々の理解を深め、つながりを築き、正しい解決へのアクションを促すプログラムを、アートと科学を用いて提供するニューヨークのNPO。ミュージアムと称しているが専用の展示施設は持たず、さまざまな場で展覧会、トーク、ツアー、科学教育などを企画・実施しています。

実施内容とスケジュール

《クライメート・スピークス》プログラムは3ステージで構成されています。
※ 会場での実施については、新型コロナ感染状況によってオンラインに変更する場合があります。

[ステージ1|気候危機をテーマに詩をつくる]
参加者は、気候・環境に関する専門 家によるレクチャー、詩人による詩作レクチャーをオンライン会議システムで受講。その後、各自気候危機をテーマとする詩を書きます。 別日に参加者は自分の詩を持ち寄り、詩人と共に相互のディスカッションをへて、原稿をさらにブラッシュアップしていきます。

■環境・気候に関するレクチャー
講師:野村涉平(国立環境研究所 高度技術専門員)
5月16日(日)午前  オンライン

■詩作に関するレクチャー
講師:藤原安紀子(詩人)
5月16日(日)午後 オンライン

■詩作に関するワークショップ
講師:藤原安紀子(詩人)
A日程:6月13日(日)午前 会場:ECOM駿河台(予定)
B日程:6月27日(日)午後 会場:アーツ千代田3331 B105室
※ A日程、B日程のどちらかを選択してください

[ステージ2|詩の朗読を習う] ※希望者のみ
ステージ1の参加者のうち公開パフォーマンスに出演を希望する人は、プロのパフォーマーによるポエトリー・リーディング(詩の朗読)の指導を受けます。

■ポエトリー・リーディング コーチング
講師:山谷典子(劇作家 俳優)
日程:8月1日(日)午後 会場:都内の小ホール

■ポエトリー・リーディング公開に向けたリハーサル 
日程:8月8日(日)午後 会場:都内の小ホール

[ステージ3|舞台で詩を朗読する ]※希望者のみ
10名程度の最終選考に残った人が、都内の小劇場で自作の詩を読むパフォーマンスを披露します。パフォーマンス終了後には、コメンテーターを交えたアフタートークをおこないます。

■公開パフォーマンス
コメンテーター:石黒広昭(教育心理学者)/ 上野行一(美術による学び研究会 代表)/ 浦嶋裕子(MS&ADインシュアランスグループホールディングス総合企画部 サステナビリティ推進室 課長) / 藤原安紀子(詩人) / 山谷典子(劇作家 俳優)
日程:9月19日(日)午後 会場:都内の小ホール

募集要件

・ 東京都内・近郊在住の10代若者40名
・ 上記スケジュール「ステージ1」のレクチャーとワークショップの両方に参加できる人
※ ステージ2, 3は希望者, ステージ1日程 : 5月16日(日)オンライン・レクチャー , 6月13日 (日) または6月27日(日)のいずれか都内指定会場でワークショップ実施

参加申込方法

・ 参加無料、事前申込制(先着順)
・ 特設ウェブサイト内の申込フォームよりお申し込み下さい。

講師プロフィール

野村渉平 Shohei Nomura
1984年にニューヨークで生誕。幼少期から青年期にかけて、両親に連れられ様々な自然公園で過ごし、自然と人間との関りに興味を持つ。2012年に国立環境研究所に入所。現在、気候変動の主因である温室効果ガスの動態を明らかにするために、温室効果ガス観測の空白域であるアジア域とオセアニア域での観測点の展開、観測維持および観測データの解析を担当している。

藤原安紀子 Akiko Fujiwara
1974年京都府生まれ。2002年、第40回 現代詩手帖賞受賞。詩集に『音づれる聲』(2005年・歴程新鋭賞)、『フォトン』(2007年)、『アナザミミクリan other mimicry』(2013年・現代詩花椿賞)、『どうぶつの修復』(2019年・詩歌文学館賞)。詩誌『カナリス』編集同人。2016年より学園坂スタジオにて詩のワークショップ講師を務める。

山谷典子 Noriko Yamaya
劇作家、俳優。文学座附属演劇研究所を経て、文学座座員となる。2011年、演劇集団Ring-Bong(リンボン)を立ち上げ、劇作家として活動を開始。劇団俳優座、椿組、Pカンパニーなど外部からの依頼も多い。NHKラジオドラマも執筆。桜美林大学非常勤講師。都立総合芸術高校市民講師。日本劇作家協会協会員。

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主催|特定非営利活動法人アート&ソサイエティ研究センター
助成|公益財団法人東京都歴史文化財団 アーツカウンシル東京
協力|環境総合誌BIOCITY、美術による学び研究会
協力|立教大学文学部石黒研究室