米国におけるアーティストと地方自治体のパートナーシップ

日本では、芸術祭やアーティスト・イン・レジデンスなど地方自治体がアートを活用するプロジェクトは数多いが、文化芸術に対する公的支援が少ない米国でも、創造的プロセスを用いてコミュニティの空間や制度を再考・改善するために、近年地方自治体とアーティストのコラボレーションが増えているという。この潮流をサポートし、ポジティブで強力な成果につなげようと、ア・ブレイド・オブ・グラスとアメリカンズ・フォー・ジ・アーツ(注)の「アニメーティング・デモクラシー」プログラムの共同企画で、ウェブガイド『Municipal-Artist Partnership』がアップされた。
書物の形でまとまっているのではなく、Municipal/Artist(M/A)パートナーシップとは何か、どのように始めるか、それには何が重要か、といったコンセプトやプランニングに関する事柄から、具体的な事例紹介、さらには予算組み、資金調達、契約書のひな形などの実務的な情報、評価、関連記事や書籍まで、まさにこのテーマで編集した資料庫である。深掘りしていくと、興味深いコンテンツが見つかりそうだ。

注:全米の非営利芸術団体のネットワークとアドホカシー組織

2020.2.23(秋葉美知子)