女性史月間。あなたは女性アーティスト5人の名前を即座にあげられますか?

米国では(英国やオーストラリアでも)国際女性デー(3月8日)を含む3月は「女性史月間」。歴史的な出来事や現代社会に貢献してきた女性たちの業績を学び、称える月間として、全米でさまざまなイベントが行われる。

ワシントンDCにThe National Museum of Women in the Arts (NMWA)という、女性によるアートに特化した非営利の私立美術館があるのをご存じだろうか。5,000点を超える女性アーティストの作品コレクションをはじめ、展覧会、パブリック・プログラム、ライブラリー、そして芸術分野における女性の地位を確立するためのアドボカシー活動も行っている。「アートは社会の反映である。もし、アート界が女性を無視するなら、それは社会全体について何を言えるのか? 今日ジェンダー差別はさほど目立たなくなっているが、現代の女性アーティストは、いまだに障害や不均衡に直面している」という認識のもと、NMWAは、アートにおける性別格差に関する数値データを集め、ゲリラ・ガールズの戦術のように、“これを見よ!”とウェブサイトに掲載している。たとえば…

  • ビジュアル・アーティストの51%は女性
  • 大学のMFAコースの学生の65~75%は女性
  • 過去6年間に70の施設で行われた個展のうち女性アーティストの展覧会は27%
  • 米国のメジャーな美術館の収蔵作品のうち女性の作品は3~5%
  • 大規模美術館の館長のうち女性は30%
  • 『Janson’s Basic History of Western Art (9th Edition)』に紹介されたアーティストのうち女性は9%
  • アート関連の仕事をしている女性の年収は男性より2万ドル少ない

また、今年の女性月間に合わせ、NMWAは昨年に引き続き「Can You Name #5WomenArtists?」というソーシャル・メディア・キャンペーンを立ち上げている。Facebookはこう呼びかける。

「あなたは5人のアーティストの名前をあげられますか?」
「あなたは5人の女性アーティストの名前をあげられますか?」
「あなたは5人の非白人女性アーティストの名前をあげられますか?」

2018.3.2(秋葉美知子)