米国の軍人家族のための「ブルー・スター・ミュージアム」事業
米国の5月の最終月曜日は「メモリアル・デー」といって、兵役中に亡くなった全ての米国人将兵を追悼する祝日。この日から9月の第一月曜日の「レイバー・デー」まで、現役軍人とその家族は、全米約2,000の美術館、博物館、植物園などに無料で入場できる。「ブルー・スター・ミュージアム」と名付けられたこのプログラムは、全米芸術基金(NEA)、Blue Star Families(全米の軍人家族のネットワーク団体)、国防総省のコラボレーションによって2010年に始まった。その目的は、軍務に就く人たちが、夏休みに家族とともに質の高い芸術文化に触れる機会をつくるという、レクリエーション的な意味合いが強いようだが、来年度の連邦政府予算案でNEAが廃止リストに上っている中、軍備を増強する一方、それを支える人たちのためのプログラムを廃止していいのか、とのアピールにもなりそうだ。
しかし、この期間に、あえて反戦をテーマとする展示を行う美術館はないのだろうか。
(秋葉美知子)
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